訪問看護に従事する看護師向け

ICT活用に関する研究


本研究は、文部科学省科学研究費補助金基盤研究(C)による助成を受けています。

訪問看護業務におけるICT機器活用スキル尺度と教育プログラム開発・効果検証課題番号 21K11039

研究目的


本研究では、訪問看護業務で必要なICTスキルとは何か。

そして、訪問看護でICT活用を推進していくにはどのような働きかけが必要なのかを

明らかにすることを目的としています。

研究に取り組んだ背景


1.訪問看護へのICT活用の加速化訪問看護でのICT活用は、地域包括ケアの推進と共に推進されて、コロナ禍もあり、数年間で急速に進んだことが明らかになっています。

2.訪問看護でのICT活用の特徴と気を付けること病院でのICT活用と比べ、どんな特徴があるのでしょうか。それは、業務で使用するICT機器が多様化していること、施設外で使用すること、また施設外の多職種とICTを用いて情報のやりとりをすることです。そのため、情報管理により一層留意したICT機器の取り扱いが求められると言えます。

現在オンデマンド研修セミナー配信中


「苦手から一歩を踏み出す訪問看護でのICT活用 」

研修動画は約41分です

対象:

訪問看護ステーション管理者

看護師  理学療法士  

作業療法士 

ケアマネジャー 

看護学生

その他、医療従事者

内容

  1.   訪問看護にICTスキルは必要?
  2.   パソコンの“もしもの時”ってどんな時?
  3.   “もしも”にならないためにこれだけはやっておこう予防策
  4.   “もしもの時”に備えた利用者さんとの約束  

ご視聴後、アンケートに回答して下さった方に研修資料を送付提供(無料)しております。

アンケートへのご協力をよろしくお願いします。

訪問看護師を対象としたICTスキル自己評価尺度

因子1【医療情報を適切に保存・送信するスキル】
情報の欠落がないように書類をスキャンできる。
情報の種類(個人情報の有無や重要性)に応じて、保存方法を選択できる。
外付けハードディスクなどに、データのバッグアップをとることができる。
文書や画像を、関係機関に送信できる。
データ通信容量制限を確認し、動画を関係機関に送信できる。
個人情報を含む文書・画像のメール添付は、電子メールを暗号化した上で、送信できる。
個人情報を含む医療情報は、Facebook、グーグル、LINE等(パブリックSNS)以外を用いて送信できる。
因子2 【組織的セキュリティに関するスキル】
ソフトを最新版にアップデート(更新)できる。
パソコンやタブレットの動作がおかしくなった時に応援を求めて問題を解決できる。
利用者の個人情報データが入っていないパソコンで、インターネット閲覧やメール送信を行うことができる。
ICTを用いた医療情報連携を行う場合、プライバシー・セキュリティ対策事項等を利用者・家族に対して説明できる。
因子3 【有効なパスワード設定と保護に関するスキル】
ファイルにパスワードを設定できる。
パスワードは、同じものや類推しやすいものを繰り返し使わず、異なるものを設定できる。
IDやパスワードは、他者に漏洩しないよう保護できる(人に漏らさない、見られない)。

※全くあてはまらない(1点)、あまりあてはまらない(2点)、どちらともいえない(3点)、ややあてはまる(4点)、とてもあてはまる(5点)として合計点を算出する。70点満点。

上記尺度の掲載論文

前田 修子, 福田 守良, 蘭 直美, 森山 学:訪問看護に従事する看護師を対象としたICTスキル自己評価尺度の開発 日本看護科学会誌、 43 、89-98、 2023年7月

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/43/0/43_43089/_html/-char/ja

研究員メンバー


研究代表者:

看護学部教授  前田修子

 

研究テーマは、在宅における感染管理に関する研究である。在宅における訪問看護師の感染管理実態調査から、訪問看護師を対象とした感染管理マニュアルの作成、訪問看護師を対象とした感染管理教育プログラムの開発を行ってきた。最近は、これらマニュアルの評価や、教育プログラムの実践を通じた評価を行っている。また、在宅の感染管理には欠かせない医療・衛生材料の供給システムに関する研究も進めている。

研究分担者:

蘭直美(金沢医科大学)

福田守良(金沢医科大学)

森山学(金沢医科大学氷見市民病院)